テレビをどの位置に置かれますか?
中央に大型テレビを置いたリビングボードを壁一面に設置して、正面にはソファをドーンと配置するのが理想的でしょうか?
でも、実際にはダイニングテーブルや、キッチンからでも見られる配置と考えると、部屋の隅に置くのがベストな選択になるケースが多いように思います。
しかし、市販品でコーナーテレビ台を探しても選択肢は多くないですよね。
特にデザインにコダワリたいとなると、なかなか気に入る物が見つからないかもしれません。
更にコーナー家具ならではの複雑な問題もあります。
過去に製作したオーダー家具の事例を参考に解説していきたいと思います。
目次
コーナーテレビ台はコストが掛かる。
いきなりお金の話で申し訳ありません。
コーナーテレビ台は、普通の四角い家具に比べてコストが掛かりやすいのです。
多くの家具は90cm×180cmの合板をカットしてつくりますが、効率良く作ろうと思うと、奥行きは45cmにして2枚取りにするか、30cmにして3枚取りにします。
しかし、コーナーテレビ台は形が三角形な上に奥行きがあるので、効率の良いカットが出来ず無駄が多く出てしまうのです。
こちらは、出来るだけシンプルでコストを抑えたいとのご要望で、全体の奥行き寸法を45cmにした例です。
奥に空いた三角部分は、テレビが載れば隠れてしまいますし、壁のコンセントを避ける狙いもありました。
コーナーテレビ台はどのくらい収納出来る?
テレビ台には何を収納しますか?
大体は録画機器やチューナーあとゲーム機がメインで、出来ればソフト関係だと思います。
収納場所が三角形で、収納する物が四角形なので、当然デッドスペースが生まれてしまいます。
幅43cmの録画機器を収納するスペースを中央部分にまず確保します、それ以外の部分はほぼ三角形のデッドスペースになります。
デッドスペースが極力小さくなるように、或いは有効活用できるようにと考えて設計していますが、収納に使えるスペースは全体の半分程度だと思います。
壁のコンセントプレートの位置は決まってる訳じゃない。
一般的にコンセントは部屋の隅に設置されるケースが多いですよね。
つまり、ほとんどの場合、コーナーテレビ台を置く所にはコンセントプレートがあるという事です。
当店が今まで調べた所では、コンセントプレートの位置はバラバラで、平均的な位置も確定する事ができませんでした。
コンセントプレートには電源プラグやアンテナコードが接続され厚みが出ます。
隙間無く壁に設置するためには、この部分を避けるように穴を開けるなどの対策が必要です。
先程述べたデッドスペースとコンセントプレートの位置が一致させられれば、コード類を溜めておくスペースとしても使えてベストですね。
こちらは、当店が考えたオリジナルのコーナーテレビ台です。
見た目のオシャレさだけではなく、コンセントを避けられるようにデザインされています。
角に柱がある事もある。
こちらはマンション特有の柱がある場合の事例です。
柱の大きさと、テレビの脚の奥行き、テレビ台の奥行きによって設置が可能かどうかが決まります。
柱が細ければ良いですが、太い場合はテレビが前に押し出されます。
この時は、天板の前側をラウンドさせる事で、無理の無い形を実現させました。
テレビの最適角度は45度とは限らない
お宅によってテレビの最適な角度は違います。
コーナーテレビ台を設計する時は、大抵お伺いして採寸するのですが、30度だったり25度だったりと条件によってさまざまです。
45度の場合は左右対称にできますので、設計においても製作においてもまだ楽なのですが、それ以外の角度になると途端に難しくなります。
何処を取っても寸法はバラバラになりますし、その数値も小数点以下になってしまいます。
なにより何処を基準にして設計・加工すれば良いのかが分からなくなってしまうのです。
当店以外で製作例が少ないのもそのせいかと思います。
当店はその辺りのノウハウがありますので、自由な角度で製作する事が出来ます。
こちらは、角度15度のコーナーテレビ台で、上に棚を設置したスタイル。
大きいテレビほど、奥行きも深くなる。
すでにテレビをお待ちの方は読まなくて良いです。
しかし、家具の製作に合わせてテレビも購入される予定なら、ちょっと待って下さい。
欲張ってあまり大きなテレビを買ってしまうとテレビ台に載らなくなる事も考ええられます。
コーナーに設置する場合、テレビは横幅が広くなるほど手前に出てきます。
どうしてもテレビの画面幅だけで検討しがちだと思いますが、テレビ台に載せるにはテレビの脚の奥行きも考慮する必用があります。
購入予定のテレビの品番を教えて頂ければ、こちらで検証する事ができます。
「すでに買っちゃたよ~」と言う方は、こちらで何とか考えます。
コーナーテレビ台の横に家具を並べるには。
コーナーテレビ台だけではなく、その横にローボードを並べたいとお考えの方もいらっしゃると思います。
大丈夫、出来ますよ。
ユニット家具の様に並べて置くタイプもできますし、一体化したデザインで作る事もできます。
バランス良く見せるコツとしては、コーナーの間口部分を広く見せるようにする事でしょうか。
左右の厚み部分を極力浅くする事で間口を広げる事ができます。
つまりローボード部分の奥行きを浅くした方がカッコ良いという事ですね。
こちらの作品がまさに好例で、その点を意識して設計しました。
あくまで一つの考え方なので、この考えに固執する必要はありませんよ。
ケースバイケースなので。
そして、こちらは一体でデザインした例です。
分解出来るように作られていて、搬入後に組み立てます。
天板の繋がり方が美しいです。
リビングボードとコーナーテレビ台を合体させたい。
色々な方法が考えられますが、当店ではオリジナルリビングボードにコーナーテレビ台を足した形から作り始めました。
こちらがそれで、テレビの上に位置するオープンボックス一個を90度向きを変えています。
こちらは、先に紹介したローボード一体型の上に、オープンの棚を追加したスタイルです。
こちらは、それを更にスケールアップしたデザインです。
上の飾り棚も徐々に斜めにしているのがポイントです。
こちらは、L型に配置したリビングボードのコーナーにテレビを配置したパターンです。
まだまだ色んなデザインが考えられます。
壁面収納でコーナーがテレビ台になっているタイプなんかも設計してみたいですね。
まとめ
この様に見ていくと、コンセントが邪魔だったり、デッドスペースがあったりと、ちょっとネガティブな話しが多かったですかね。
しかし、一筋縄ではいかない商品だという事はお分かり頂けたかと思います。
コーナーテレビ台の製作をお考えなら、十分なノウハウと実績のある当店におまかせ下さい。