アンティーク家具に合わせたテレビボード

ローボードディティール

W1600 D500 H430
天板・扉・前板-ナラ 無垢材 本体-ナラ 練り付け ラッカー塗装アンティーク仕上げ
東京都大田区  Y,R邸
2008年8月18日製作

Y,Rさんご夫妻からのご相談は深刻でした。
奥様は繊細な細工がされた様なアンティーク家具が大好きで、逆にご主人は重厚感のあるスッキリしたデザインが好みです。
好みが全く違う為、物を買う度に意見が合わず衝突が繰り返されてきたとの事です。

今回ご依頼を頂いたテレビボードとパソコンデスクも意見が対立し、解決の糸口が見つからず、何とかして欲しいとの事でした。
好みがあまりに両極端なので、双方が気に入るデザインスタイルは恐らく無いだろうなと考えました。
そこで、双方が許容できる範囲を探っていき、それらを総合する事でお互いが納得できる形を見つける事にしました。

ご主人は全体の印象が重要で、細部にはそれ程こだわらないようなので、まずは側板と天板に厚みを持たせ重厚感のある門型の構造を作りました。
更に、満足感を上げる為に天板には無垢材を使用しました。
ただ、そのままでは無骨な印象になってしまい、繊細なアンティークとは馴染みが悪いので、面を斜めに削ってシャープに見えるように加工しました、これはご主人のスッキリというイメージにも合います。
門型の内側である、扉と引出は奥様の好みに合う様にデザインしました。
クラシックな格子扉には色付きのアンティーク風ガラスを入れ、全体をラッカーのアンティーク塗装で仕上げました。
苦労しましたが、何とかお二人に何とか受け入れてもらえるデザインに到達する事ができました。

テレビローボード正面