境界を曖昧にする事で圧迫感を無くしたテレビリビングボード

テレビリビングボード

W2050 D450 H1850
本体-ナラ 練り付け 着色 ウレタン塗装
横浜市神奈川区  S,Y邸
2008年3月14日製作

お住まいはベイエリアのタワーマンションです。
明るく開放感のあるリビングルームに、ダーク色のリビングボードは引き締まったクールな印象を与えてくれます。

S.Yさんのご要望は、普通のリビングボードのように四角い家具がどーんと存在感を放つのが嫌なので、家具と周りの空間との境目を曖昧にしたデザインにして欲しいとの事でした。
また、市販品には無い個性的なイメージもご希望です。
そこで、まず下台は安定のあるローボードタイプとし、上台で立体感のある表現をしようと考えました。

「ボックス型の収納」と「裏板のあるオープンスペース」「裏板のないオープンスペース」の三つの要素を組合せる事で、家具と壁の境界が曖昧になるようにデザインしました。
家具のダーク色と壁の白色はコントラストが強いですが、家具と壁の境界を曖昧にしているので、対立する事なく上手くなじんでいます。
中央には42インチの大型TVが収納され、左上には奥様ご要望のチョットしたガラス扉の飾り棚を設けました。
上段のボックスは跳ね上げ扉、二段目のボックスは引戸になっています。
一見複雑なデザインに見えますが、組合せによるリズム感を演出する事で、奥側から手前側へ徐々にボリュームが軽く見える様に工夫しています。
入り組んだ形は、ベイエリアだけに港のドックを思わせます。

扉内部